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【Amazon Echo】スマートスピーカーの音質をunlimited musicで検証

スマートスピーカーとは?

Wi-Fiやbluetoothなどの無線通信接続機能と音声操作のアシスタント機能を持つスピーカーで、人工知能を搭載しています。音声コマンドでリクエストを送ると音楽をかけたり、ニュースや天気予報を読み上げたり、スマート家電をコントロールするなどユーザーの目的達成をアシストするデバイスです。

メジャーな商品としては、Google HomeAmazon Echo、Line Waveなどがあります。

Amazon Echoのスピーカー性能を検証

スマートスピーカーの用途は多岐にわたりますが、利用時間としてはミュージックサーバーとして音楽をかけていることが多いと思います。

例えば、Amazon Echoならmusic unlimitedサービス(月額380円~)を利用すれば4000万以上の楽曲を楽しむことができます。

気になるのは、音質です。スマートスピーカーというくらいですから音質にはそれなりにこだわりがあると思います。今回は、music unlimitedで聴けるおすすめの曲でAmazon Echoの音質を検証していきます。

Amazon Echoスピーカー:低音のキレを検証

Amazon Echoは、2.5インチウーファーと0.6インチツイーターが搭載されています。最初に音楽を聴いた印象は「低音が効いている」でした。ただし一般的には、低音が効き過ぎると迫力は増しますが、音の解像度がぼやけるのでバランスが重要です。

【試聴した曲】
 1.The Power Station/Some Like It Hot

パワーステーションは、イギリスの人気バンド「デュラン・デュラン」のアンディ・テイラーがロバート・パーマーに声をかけて誕生したバンド。「Some Like It Hot」は、イントロからバスドラムがうなりを上げそれを追ってベースがリズムを刻んでいくド派手な曲。最初から最後までドラムとベースが主役なので、引き締まった低音が再生できる環境が必須。
——-ここからレビュー———
イントロのドラムからいきなりの期待外れ。パワフルに再生されてはいるけれど、とにかくキレがないのでボワンボワンしている。リードベースも音から弦が見えてこないくらいぼやけていた。加えてボーカルが前に出てこない。2.5インチウーファーと0.6インチツイーターのバランスが悪いのかもしれない。

2.Daryl Hall & John Oates/Maneater

ダリル・ホール&ジョン・オーツは、アメリカの有名なデュオ。全米1位を獲得した「Maneater」は、エキゾチックなグルーヴを奏でるベースととトランペットの併走が絶妙。低域から高域までを明瞭に再生できる環境でないと、この曲の本来の音は楽しめない。
——-ここからレビュー———
この曲の命綱であるリードベースの音がぼやけていて、その影響かそれ以外のすべての音が濁っている印象を受けた。全体的に音の立体感がなく、高域のボーカルやトランペットの音の解像感も感じられなかった。「Maneater」は、どのような環境でも再生が難しい曲だけど、どうも低音が全体にマイナスの影響を与えているように感じる。

Amazon Echoスピーカー:中高音の厚みを検証

低音に関してはパワーはあるもののキレが物足りないAmazon Echoのスピーカーでしたが、高音に関しては0.6インチツイーターがどのくらい仕事をしてくれるのか?を確認しました。

【試聴した曲】
3.Sarah Brightman/You Take My Breath Away


サラ・ブライトマンは、イギリスのソプラノ歌手。「You Take My Breath Away」は報道番組ニュースステーションのオープニングテーマに採用されていたので曲名はわからずとも聞いたことがある人は多いはず。世界的に有名なソプラノ歌手の歌声を忠実に再生できるかどうかはスピーカーの高音性能が鍵を握る。また間奏のエレキギターの旋律もチェックポイント。
——-ここからレビュー———
イントロのバイオリンの再生が貧弱で悪い予感。美しく伸びのあるボーカルが定評の彼女の声も厚みが感じられず立体感がない。しかし全体的にはパワフルに再生されている。どうやら0.6インチツイーターが力不足なのでは?と思うようになってきた。間奏のエレキギターの音はまずます。

4.華原朋美/I’m proud (2013 Orchestra Ver.)

グラビア時代に小室哲哉に見出されて以後、日本屈指の美声を持つ歌手に成長。「I’m proud (2013 Orchestra Ver.)」は、アルバム「DREAM‐Self Cover Best‐」に収録されている。セルフカバーアルバムということでオーケストラ及びアコースティック・サウンドをベースにリアレンジされているので、彼女のヴォーカルがより引き立つ曲になっている。彼女の美声をどこまで再現できるかをチェック。
——-ここからレビュー———
ボーカルの再生はなかなかだった。若干立体感に欠けるけれども彼女の透明感があり且つパワフルな美声を十分ではないにしろそれなりに再現できていたと思う。ただ、バックのオーケストラは立体感に欠けていたし、オーケストラ演奏が静かな章の方がボーカルが引き立って聞こえていた。低音再生が他の音の再生を阻害しているのが確信に変わった。

Amazon Echoスピーカー:全域のバランスを検証

Amazon Echoのスピーカーは、低音はキレがなく、高音には厚みがない傾向がわかってきましたが、全体のバランスが良ければ心地よい音楽を楽しむことができます。そのアタリを確認してみます。

5.宇多田ヒカル/Beautiful World


日本屈指の女性ヴォーカリストの一人である宇多田ヒカル。Beautiful Worldは、劇場版エヴァンゲリヲンの挿入歌としても有名です。アニメに起用された曲だからかどうかは定かではありませんが、彼女の曲の割にはリバーヴやディレイ、エコーなどのエフェクトが強く、ドンシャリなマスタリング。アニソン的な加工がされていましたので、標準的なJ-POPとしてテストするにはちょうどよいバランスです。
——-ここからレビュー———
全体的によい印象を受けた。エフェクトが強い曲なので、もしかしたら音圧を上げたマスタリングの音源に関しては相性が良いのかもしれません。ただ、立体感はやはり感じられなかった。

6.玉置浩二/カリント工場の煙突の上に


安全地帯の代表的なメンバーであり、プロが選ぶ本当に歌がうまいランキング第1位の称号を持つ玉置浩二。「カリント工場の煙突の上に」は、「田園」と共にライブでは、必ず歌われる玉置浩二の定番ソング。ささやくようなフレーズから、サビは思いっきり声を張り上げるなどメリハリの効いた曲のライブ音源。テスト曲としては最適なチョイスです。
——-ここからレビュー———
これは玉置浩二氏の声量によるものかもしれないが、中低音のボーカルは非常にパワフルで明瞭に聞こえた。しかし伸びが悪い。ライブ独特の空気感は、あまり感じることができなかった。

Amazon Echoのスピーカーの総評

いろいろ聞いてみたけれどAmazon Echoのスピーカーは、全体的にパワフルに音を鳴らすことが得意な反面、ウーファーとツイーターのバランスが悪いせいか音の解像度が低く、立体感がない。よいスピーカーだとボーカルや楽器の位置がイメージできるのだけれど、Amazon Echoのスピーカーは、それが難しい感じがしました。

スピーカーなのかアンプなのかどちらが原因がわからいけれど、低音のキレを改善できたらもっとバランスがよくなって、立体感のある解像度の高い音楽が再生できるのではないかと思いました。


Amazon Echoの音楽再生はイージーリスニング向け

辛口のレビューになってしまいましたが、日頃ピュアオーディオを聞いている者が試聴したという前提なので、致し方ないともいえます。しかし、当人でさえAmazon Echoを購入してからというもの、1日の大半はSONYのSRS-X1やハイレゾシステムではなく、Amazon Echoで音楽を楽しんでいます。

なぜなら、便利だから!

聴きたい曲をAlexaに呼びかけるだけでその曲やプレイリストが再生されることに慣れてしまうと、スマホとスピーカーをBluetoothで接続して、アプリから聴きたい曲を選曲するという手間さえ面倒に感じてしまうのです。まして、アンプやDACの電源を入れPCから音楽アプリを立ち上げて再生といったハイレゾシステムは準備に手間がかかりすぎると思うようになってしまいました。

そう、BGMとして気軽に音楽を楽しむのならAmazon Echoのスピーカーでもまったく問題ないのです。

もちろん、音質がより良いのに越したことはありませんが、それが必須条件ではないので、Amazon Echoのスピーカーは良音質であるといってもよいでしょう。

AVメーカーのスマートスピーカーに期待

スマートスピーカーは、さまざまなメーカーから発売されていますが、中でもSONYやONKYOなどのAVメーカーから発売されている製品に注目です。

値段は純正の倍以上しますが、その分のコストは音質向上に費やされているはず。
第2世代のスマートスピーカーリリース時には、AVメーカーのデバイスを最優先で購入検討する予定です。

※個人的にはAlexa対応のHarman Kardonの製品が気になっています。

 

【関連情報】

※このBLOG(99 Lebensart:旧名 スマートデバイスで仕事を変える!)は、株式会社アイテムのテストマーケティングサイトです。

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