2015年9月にスタートしたAmazonプライムビデオ。Amazonプライム会員(年額3,900円)向けの新サービスで、実質無料で多くの映画や動画コンテンツが楽しめるサービス。10月28日には「Fire TV Stick」が発売されPC、スマホ、タブレットのほか、家庭用のTVでも利用できるようになりました。
世の中には数多くのVOD(動画配信サービス)がありますが、Amazonプライムビデオは、他とは違う多くの優位性があるのでVODストリーミングの本命になる可能性が非常に高いと思います。
Amazonプライムとは？
Amazonプライムは、3,900円（税込）の年会費で、お急ぎ便やお届け日時指定便を追加料金なしで無制限に使えるほか、さまざまな特典を受けられる会員制プログラムです。 Amazonプライム会員は、対象商品のお急ぎ便およびお届け日時指定便を無料でご利用いただけます。～Amazon.co.jpより
Amazonプライムは、ネット通販を利用する機会が高い方には周知のサービスですが、当初の「お急ぎ便」から、今回のプライムビデオまで次々に新しいサービスが追加されています。
上図は、現時点のAmazonプライムのサービス一覧をまとめたものですがAmazonプライムビデオがなくても充分にコストパフォーマンスのあるサービスといえるでしょう。
Amazonの優れたUIやノウハウで設計されたVOD
筆者はこれまでにさまざまなVODサービスを利用したことがあります。しかしどのサービスも見たい動画の検索が鈍重だったり、課金までの画面遷移が多いなど使い勝手がとてつもなく悪い印象があり結局利用しなくなりました。
そもそも借りる・返却する際の来店の煩わしさと、お店に出向いたのに貸出中というマイナス要素がある店舗型レンタルビデオサービスの欠点を補うのがVODサービスであったはずですが、経営母体の大半がTV局や通信インフラ企業なので、ユーザーの利便性に対する配慮が非常に低い。
一方、Amazonプライムビデオは、UIが優れており、カーソルの動き、画面遷移も非常に軽快なレスポンスで超快適。これまでのVODサービスの欠点を見事に克服しています。
TVとスマートデバイスを巧みに融合させ利便性を向上
Amazonプライムビデオのもう一つの大きな特長は、マルチデバイスでのサービス提供です。UIがデバイス毎に最適化され、すべてのデバイスが連動しています。これは他のVODと決定的に異なる非常に優れた点です。
そしてTVでの利用にはGoogle Chromecast
と同じような「Fire TV Stick
」というHDMIに差し込むリモコン付ユニットを10月28日から発売。発売直後は、人気のため出荷まで時間がかかってしまうようですが今は落ち着いているようです。
アプリもiOS、Andoroidが用意され、UIが各デバイスに最適化・連携されているので、どのデバイスを操作してもストレスを感じません。使い勝手においてデバイス毎の特性を充分に活かせるというメリットは、非常に重要なファクターです。
たとえばプライムビデオの機能の一つである「ウォッチリスト」。Amazon通販サイトの「ほしいものリスト」に似た機能で、自分が見たい動画を一覧にして保存しておくことができます。大画面で迫力ある映像を楽しむには大型TVがイチバンですが、軽快とはいえTVでの検索はやはり不便。検索に優れたPCやスマホをつかって見たい動画をピックアップしてウォッチリストに保存、あとでゆっくり大きな画面のTVで鑑賞というスマートな流れが確立できます。
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| ウォッチリストの例(スマホ画面) |
さらに特筆すべき点は「続きを見る」機能。夜遅くにTVで映画を見ていたが睡魔に負けて途中で断念。翌朝、通勤電車の中でスマホで続きを見るということもできるのです。
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| 「続きを見る」機能サンプル画面 |
また、動画の詳細についてもAmazonサイト同様、関連動画やレビューといった「見たくなる」情報をしっかり掲載されています。
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| 見たくなる詳細情報サンプル画面 |
他にもスマホをTVのリモコン代わりに使用して見たい動画を音声検索するとか、他のVODサービスにはない便利な機能が搭載されています。
これまでVODがイマイチ普及しなかったのは、やはり総合的な使い勝手の悪さだったと思います。その点、Amazonプライムビデオは、ECでこれまでに培ってきたユーザー視点でサービスを開発・提供しているように思えます。
少なくとも筆者は、Fire TV Stickとスマホアプリの使い勝手がよいので、映画をみる時間が増えてしまって困っています。
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