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地方創生

【北海道復興支援】チーズ・ブランデーなど現地で出会った北海道の新定番「特産品」を紹介

2018年9月6日3時7分59.3秒に発生した「北海道胆振東部地震」で北海道は大きな被害を受けました。地震発生から約3カ月、人々の生活は元に戻りつつありますが、観光客が激減しているとのこと。

観光立国でもある北海道にとって観光客の減少は致命的。それをなんとか回復させようと割安で北海道に旅行できる「北海道ふっこう割」といったものも登場しています。

筆者も仕事や家族旅行でここ1年内に北海道を4~5回訪れており、少なからず北海道に魅了されている身としては、北海道の復興に少しでも役に立ちたいと思っています。

これからの北海道の定番になる新しい特産品を紹介

2017年の11月、弊社が委託を受けて制作している地方創生をサポートするWebサイトの取材で訪れたことが、北海道を深く知るきっかけになりました。

その時は7泊8日、移動距離1,000km以上という、これまでにないほど長期の取材で旭川、岩見沢、札幌、苫小牧、帯広、十勝、釧路などを取材して回りました。

長期にわたる取材行程で北海道定番の特産品以外に新しい次の世代の魅力的な特産品が数多く誕生している様を見聞しました。それらを今回の記事でいろいろと紹介して、新しい北海道の魅力を伝えられたら幸いです。

ちなみに、地震から3カ月後の2018年11月某日、5たび取材で札幌、余市を訪れたのですが、新千歳空港は大勢の人でごった返しているし、札幌駅前やすすきのもたくさんの観光客で賑わっていました。

観光客などで賑わう新千歳空港やすすきの繁華街

北海道の「新定番・特産品」おすすめベスト5

ウニ・いくら・カニなどの海産物、じゃがいも、トウモロコシなどの新鮮野菜、六花亭やROYCEを代表する菓子などが北海道の定番でしたが、最近では新たな特産品が登場してきています。筆者が取材した中で特におすすめの5製品を紹介します。

第1位:白糠酪恵舎のナチュラルチーズ

釧路の西方に位置する白糠町に居を構えるチーズ工房白糠酪恵舎は、筆者が取材したチーズ工房の中でも群を抜いておいしいナチュラルチーズを製造・販売されていました。

なぜ、うまいチーズができるかというと、牛乳の扱いからして他とは違うのです。通常、原料となる加工乳を仕入れるにはポンプで牛乳を吸い上げてタンクローリーに移すわけですが、酪恵舎は牛乳にできるだけ余分な振動を与えないようにポンプを使用せず、高低差を使って自然にタンクに流れるようにしているのです。

生乳というのは振動などで揺さぶられたりすると脂肪球が壊れてしまい味が落ちるらしいのです。その劣化を防ぐために仕入れの段階から原料を慎重に扱っている姿勢だけでも凄いことです。

実際に食べてみると牛乳そのものを味わっているようなフレッシュさを存分に感じる事ができます。癖のないチーズの風味が日本人の味覚にあっているのかも。また、料理の素材としてもさまざまな応用が利くのもポイント。グラタンなどに使うと味が2ランクは上がると思います。

チーズを食べて感動したのは、酪恵舎のナチュラルチーズがはじめてでした。

そして、白糠酪恵舎のチーズの価格はその味わいと比べてとてもリーズナブルです。デパートや高級スーパーで海外のちょっとしたチーズを買おうと思うと、1,000円以上とかざらですが、酪恵舎のナチュラルチーズは、クール便の送料を入れてもリーズナブルだと思います。

個人的には、モッツァレラ、リコッタ、トーマ・シラヌカがオススメです。

 

第2位:池田ワイン城の十勝ブランデー

十勝といえば、じゃがいもや十勝ワインが有名ですが、北海道の池田町が運営す「池田ワイン城」では、十勝ワインを蒸留して純国産のブランデーも生産しているのです。

実は、ブランデーというのは「ワイン用のぶどう」があまり豊かに育たない地域で生まれた蒸留酒なのです。ブランデーといえばフランスのコニャック地方が有名ですが、コニャックは、北海道の池田町と同じく冬が寒く、フルボディのようなどっしりとしたワインに使用されるぶどうが育たない地域とのこと。良いワインを造るのが難しい故にブランデーに注力しコニャック地方をブランデーのトップブランドにまで育て上げたのです。

また、日本産のワインは、海外のぶどうを日本で醸造したワインを「国産ワイン」、日本産ぶどうを100%使用し日本で醸造したものを「日本ワイン」といったように区別してます。

池田町のブランデーの製法は、コニャック地方のブランデーの製法に準じたスタイル。そして、「清見」や「山幸」といった池田町で栽培される品種のぶどうを醸造してつくられた日本ワインを蒸留したものなので、非常に価値が高いといえます。

実際、16年ものの原酒(5,600円)を試飲させていただきましたが、はっきりいって2~3万円するコニャック地方のブランデーとの差がわからないくらい芳醇ですばらしい風味でした。当然、その場で1本購入しました。

今、巷ではウイスキーを炭酸で割る「ハイボール」が人気ですが、ブランデーを炭酸で割った「ブラボール」は、ハイボールよりも香りが豊かでマイルド。加えてウイスキーは体を冷やしますがブランデーは逆に体を冷やさないので少々飲み過ぎても大丈夫。十勝ブランデーはブラボール専用のブランデー(ジェンティールVSOP:2,700円)があります。

アルコールが弱い方には、ブランデーに梅を漬け込んだ梅酒ブランデー仕込みが最適。

マッサンブームで国産のウイスキーが品薄になっていますので、一度、純国産のブランデーを試してみることをオススメします。

  

第3位:北海道米「ゆめぴりか」「ななつぼし」等

「北海道の米はおいしくない」といわれていたのは、すでに遠い過去の話。今の北海道で生産される米は、全国トップクラスの品質と味です。日本穀物検定協会の食味ランキングでも「ゆめぴりか」や「ななつぼし」は平成22年から29年まで連続「特A」ランクを取得しています。

実際に、北海道の米の生産量は、すでに秋田を上回り、1位の新潟と僅差の第2位。1位の座を脅かすほどの勢いがあります。平成29年は、28年連続「特A」を取得しているあの魚沼産コシヒカリが特Aから転落したということからも、米の定番の顔ぶれも変わってきているといえるでしょう。

さらに北海道米の良い点は、ブランドの管理が行き届いているのか品質のばらつきが少ないということです。有名ブランド米などは、ニセモノも多く流通していますし、コシヒカリなどは、ピンからキリまであり、誰もが1度は品質の良くないコヒカリを掴まされたことはあるでしょう。

北海道米は、北の寒冷気候でしか栽培できないという独自性が、ブランドの品質を担保しているのかもしれません。

さて肝心の味ですが、北海道米の代表である「ゆめぴりか」と「ななつぼし」、傾向は異なりますが、双方とも抜群の旨さです。艶感やハリも申し分ありません。

ゆめぴりかは、コシヒカリとササニシキの互いの長所を兼ね備えたようなイメージです。コシヒカリの強い粘りがライトになり糠臭さが減って、適度な粘りとさっぱり感が味のバランスの良さを感じさせます。

ななつぼしは、ゆめぴりかを更にライトなテイストにした感じで、口あたりがすごくいいのです。うまい「米のおかず」があれば、サラサラと無限に腹に入っていくような快感に近い心地よい味わいを堪能できます。

実際のところ、我が家も米といえばコシヒカリというイメージでしたし、購入するのも新潟や石川のコシヒカリでしたが、北海道米に出会ってから、ゆめぴりかとななつぼしのローテションになりました。個人的には「ななつぼし」がオススメです。

「次のお米は何にしようか?」と悩んでいる方は、迷わず「北海道米」にチャレンジしてみてください。

 

第4位:北海道の日本ワイン

国産ワインといえば、山梨や長野が有名ですが、最近では日本各地でさまざまな国産ワインが製造されています。ブランデーの章でも言及しましたが、国産ワインの中でも日本産ぶどう100%で製造される「日本ワイン」が注目を浴びています。

日本ワインの盛り上がりを裏付ける話題として、日本ワインの格付けである日本ワイナリーアワード審査会が主催する「日本ワイナリーアワード」が2018年に初開催されました。

品質の良い日本ワインを第3者機関が評価することは、全体のレベルアップにもつながりますし、消費者も良い日本ワインを知ることになり購入意欲が沸いてくると思います。

筆者が取材したのは旭川と札幌の中間にある岩見沢に自社農園をもつ「宝水ワイナリー」。日本ワイナリーアワードではコニサーズワイナリーを受賞されています。

映画のロケ地にもなった宝水ワイナリーの自社農園(公式ブログより)

北海道ではワイナリーが続々と誕生していますが、やはり寒い地域なのでカベルネ・ソーヴィニヨンのようなフルボディワイン用のぶどうの生産は難しいとのこと。その反面、繊細でフレッシュな白ワインの品質は特筆すべきものがあります。

おもしろいことに北海道でワイン用のぶどうを生産するには、雪の多い地域の方がよいということです。雪がぶどうの木に覆い被さって寒さからぶどうを守ってくれるので極寒の北海道でもぶどうの製造が可能になるそうです。なので、下記地図をみても雪の多い地域にワイナリーが集まっています。

北海道のワイナリー(日本ワイナリー協会)

宝水ワイナリーのRICCAシリーズは、フレッシュな味わいと爽やかな香りが印象に残る日本ワインです。フルボディの赤ワインもいいですが、ライトで飲みやすく、微妙なフレーバーを感じる白ワインもなかなか楽しめます。

個人的にオススメなのは、RICCAのスパークリングワイン。変な甘ったるさがなく洗練された風味がすばらしいです。

第5位:北海道の純米酒

写真:上川大雪酒造オンラインショップ

北海道の米のレベルが向上していることは第3位のゆめぴりかやななつぼしで記しましたが、北海道産の酒米(酒造好適米)も同様に品質が著しく向上しています。旭川の北部に位置する上川町にある日本一新しい酒造会社「上川大雪酒造」は、地元、大雪山系の雪どけ水(天然水)と北海道産酒米3兄弟(吟風、彗星、きたしずく)を使った正真正銘の北海道産純米酒を製造しています。

一般的に特筆すべき日本酒は、ユニークな醸造法や製造スタイルが注目を浴びたりしますが、この上川大雪酒造は、「普通に造ること」をコンセプトとしています。米や水にはこだわりますが、製造は王道で行くと。それによって「ついつい飲んでしまう」、多くの人が肩肘張らずに楽しめるお酒を提供していくことに重きを置いているようです。

さて、北海道の雄大な大地や自然の恩恵から生まれた純米酒の味はというと、まさにコンセプト通りの普通においしいお酒でした。「普通においしいお酒」とは、一見何の特徴もないようですが、果たしてそうでしょうか?

北海道は、美食を満喫できる食材の宝庫。それぞれ独特の旨さや特徴をもった食材から生み出される料理はどれも超一級品。これらのおいしさを損なうことなく、いや最大限引き出すことができるのは、「普通においしいお酒」なのではないか?

そうなのです。上川大雪酒造の純米酒は、北海道の食材を最大限活かすために生まれてきたの100%北海道純米酒なのです。

上川大雪酒造の純米酒は、直営のオンラインショップで購入することができます。

※このBLOG(99 Lebensart:旧名 スマートデバイスで仕事を変える!)は、株式会社アイテムのテストマーケティングサイトです。

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